项目标书摘要:令和6年度は、(1)伝令付き単一光子源の構築、および(2)量子反事実通信の光学系の構築を進めた。(1)については、構築が完了しており、評価の結果本研究に十分な輝度があることを確認した。(2)についても、光学系の構築が完了しており、古典光を使った評価結果も良好であった。当初の計画では、(2)の量子反事実通信の光学系の構築の完成は、令和7年度前半頃になることを想定していたが上記の通り既に光学系の構築が完了している。そのため、本研究は当初の計画以上に進展しているといえる。通常、遠隔地間でやり取りされる情報は、波や粒子のような物理的な媒体によって運ばれる。本研究は、粒子の伝達を伴わない「反事実的」な通信を、光子を用いて実現する。これにより、量子物理の理解が深まるともに、新たな通信および計測・センシング技術への応用が期待できる。令和6年度は、(1)伝令付き単一光子源の構築、および(2)量子反事実通信の光学系の構築を行った。項目(1)については、まず、必要な光学素子や装置の選定を行い、購入を進めた。その後、必要な部材が届いたため、光学系の構築を進めた。非線形光学結晶(BBO結晶、TypeⅡ)に、波長405nmの半導体レーザーを入射した。パラメトリック下方変換過程により発生した光子対をそれぞれ光ファイバにカップリングした。光子検出器で光子を検出し、光子検出器からの出力電気信号を、同時計数回路に入力した。同時計数値が最大になるように、光ファイバへのカップリング条件を調整した。その結果、同時計数として約2.0×104cpsという、本研究を進める上で十分な値を得た。項目(2)については、量子反事実通信の心臓部となる光学系を構築した。複数の干渉計からなるため、ビームディスプレーサーを用いることで、高い位相安定性を目指した。7個のビームディスプレーサーと11個の波長板からなる光学系を構築し、最終段からの二つの出力をシングルモード光ファイバに結合した。レーザー光を用いて干渉計を評価した結果、いずれの干渉計においても98~99%の高い明瞭度を確認できた。令和7年度はまず、令和6年度に構築した量子反事実通信の光学系に、伝令付き単一光子を入力し、その動作を確認する。どちらの出力ポートから光子が検出されるかで、遮蔽板の有無(0 or 1)を識別し、情報を受け取ることができるかを確かめる。その後、構築した光学系を用いた応用として、秘密鍵共有について検討を進める。具体的には、そのプロトコルや実験系に必要な条件について明らかにする。また、量子反事実通信の特長により、秘密鍵が本当に盗聴できないかを、実際に実験で確かめることについても検討を進める。検討結果に基づき必要な装置や光学素子の購入を進め、実験系の構築を開始する。Reason:令和6年度は、(1)伝令付き単一光子源の構築、および(2)量子反事実通信の光学系の構築を進めた。(1)については、構築が完了しており、評価の結果本研究に十分な輝度があることを確認した。(2)についても、光学系の構築が完了しており、古典光を使った評価結果も良好であった。当初の計画では、(2)の量子反事実通信の光学系の構築の完成は、令和7年度前半頃になることを想定していたが上記の通り既に光学系の構築が完了している。そのため、本研究は当初の計画以上に進展しているといえる。Outline of Research at the Start:通常、遠隔地間でやり取りされる情報は、波や粒子のような物理的な媒体によって運ばれる。しかし近年、媒体が量子性を有する粒子である場合、粒子が伝達されなくても、情報の送信が可能なことが示唆され、活発に議論されている。本研究では、そのような粒子の伝達を伴わない「反事実的」な通信を、光子を用いて実現する。まず、実現に必要な複雑な単一光子干渉計を、安定性の高い実験技術で実装する。そして、粒子の伝達がない事を、精密な測定手法を確立することで、厳密に検証する。さらに、構築した反事実的な量子通信システムを用いて、実際に通信を行うことができることを実証する。